服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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山田組

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閉店前のYちゃんと諸々を矢継ぎ早に話して家に帰ると、「武士の一分」がよかったからと、S子さんはもう一度見にいき、今度は「たそがれ清兵衛」「隠し剣・鬼の爪」の2本のDVDを借りてきて見ていた。 ボクもその2本は見てない。 山田監督の時代劇にはそれほど興味がなかった。しかし「武士の・・」を見てからそれが誤解や食わず嫌いであると判った。 3本とも舞台は山形。下級武士の清楚な意地や一分を描いてある。 藤沢周平さんの原作は読んだことないが、映画は、いかつい空元気の侍ではなく、生まれは侍でもごく普通の人間をたんたんと描いてあり、今までになかった時代劇である。 出演者は主演を除いて同じ役者さんたちが顔をそろえている。 山田組というのであろう。 黒澤時代劇を意識して、その逆をいくようにも見えれば、ここで花開いたようなベテランの俳優さんたちもいる。 衣装を黒澤かず子さんが担当しているのもおもしろいし、衣装に映画を愛する人を感じる。 音楽の冨田勲さんの音楽もワルクはないのだが、ぴたっと合っていないような気がする。音楽は凝っているけど時代に合ったインパクトが弱い。 これまた、S子さんが最近はまっている高橋孝という民謡と津軽三味線日本一のミュージシャンがいるのだが、この人が歌う小椋桂の世界は深淵な羊水へと引き戻されるよう。 山田時代劇に是非使ってみてほしい、と進言したい。