服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

パーフェクトな空

アトリエが物置になったとおもってたが、作品がたまり続けていたのである。売れない作品がね。かといって、人にやるわけいかぬから、捨てるしかないのだが、それが難しい。整理翁のS田さんにやってもらおうかな。その時はそうおもえなかった過去の作品もイ…

日が暮れて

風が強いと外にはでない。車の中でくしゃみ鼻かみ、菜の花のある田んぼを見ていた。路があるところ、狭かろうが車が入っていく。田んぼの中に人だかり。何があったか知らないが、解散となり、ちりぢりに去っていく。田んぼの中までパトカーは来る。まだ、自…

病室

娘が帰ってきたので、いっしょに定婆ちゃんの病院へいく。定婆ちゃんは明るい日差しの部屋で車椅子に座りテレビを見ていた。「あれっ」と振り向く和顔に珍しく生気があった。こんな時はこちらも落ち着く。先生が回診にきて、レントゲン写真をかざす。肩にも…

春になったら

朝から花粉がきつい。それでも、ぶらぶらどこかへいきたくなる。先日、クリニックで「春になってしたいこと」という朝の会があった。大半が「花見をしたい」で、次いで「遠くへいきたい、旅行したい」があり「川でドラム缶いかだに乗って遊びたい」というの…

駅裏の釜山

突然ではあったが、S田氏の案内で「釜山」にいくことになった。まだ、だれもいったことがないと言う駅裏の韓国料理店である。総勢8人。2階の広い部屋に通された。街からはちょっと離れ、駅裏の線路沿いという辺りが、なんだかアブなっかしく穴場的雰囲気…

一本道

蓮池の田んぼを縦断して一本の農道が南へと延びる。その焦点に諸富の味の素工場が霞んで見える。たまに車が通る。それより自転車、やお散歩の人たちが多い。左手に城原川の大堰が見え、右手に蓮池公園が見える。風が強く、花粉も強い。 ”夕暮れに 仰ぎ見る …

山田直行個展

クリニックを終え、展覧会場をまわる。「山田直行個展」村岡屋ギャラリー直行さんはいなかったけど、奥さんがいらっしゃった。県内の街角や野山の水彩スケッチとスペイン、トレドの風景・油彩が並んでいた。佐賀新聞に掲載中の風景画の原画であり、どこかな…

佐賀大卒展

「佐賀大卒展」県立美術館佐賀大はいつの間にか女生徒ばかりになったようだ。女性だからか、カラフル。絵画だからカラフル?混沌と迷いを持ち、それなりの今が表現されているのではあった。清水梨恵さんの作品は「カフェ+ダイニングバー」の壁にに飾る「絵…

日本に向けられたヨーロッパ人の眼 展

「日本に向けられたヨーロッパ人の眼(写真展)」県立美術館外国の写真家が見た日本(佐賀、福島)という視点の企画。ペンティ・サマラッティさん(フィンランド)の福島県の田んぼや山の作品には深い静寂がある。A4サイズのモノクロの作品だが、日本的な祭…

川本太郎・器展

「川本太郎・器展」ギャラリーいばが陶器屋さんになったかと見まがうように変貌して見えた。飾り棚もすべて作家の手作りで、絵画常設の空間をがらっと変えてある。過分な遊びはなく、かといって研ぎ澄ました風でもない。自称「職人」とする人らしく焼き物、…

見えぬは花粉

カントリーを前に麦畑にいた。ああ、目がかゆい、くしゃみは連発。麦踏みの兄ちゃんがきた。お百姓というよりは「代行麦踏み屋」かも知れないな。ローラーの付いた耕耘機に座して麦畑を走り回る。まるでカーボーイかバギーの兄ちゃんのようだ。麦は踏まれぺ…

青空

顕微鏡的に見ていくのとマクロ的に見るのとがある。その中間のおーざっぱな見方もある。眠ったままの能力がどれほどあるのやら、それを使わずして死んじゃうのが普通だ。デッサンは普段使わない潜在能力を復活さすリハビリでもある。おまけに描くのが上手く…

SUN SUN SUN

蓮池の田んぼにいた。川沿いの草木は枯れたままなのに、田んぼは緑一色になってきた。カントリーが逆光に黒く、ビニールハウスは鏡のように反射する。わきの畑では菜の花に一匹のモンシロチョウが飛び回る。おばあさんが紅葉マークを付けた軽トラックでやっ…

黒き瞳

定婆ちゃんの病院で「東京マラソン」見ていた。午前中に行うとは気が利いている。午後の時間を有効に使える。3万人の一般参加もあり、ゴールインを5時間、とってあるからかな・・。ラストランの有森優子さんも胸に手を合わせ泣きながら走っているようだっ…

墓穴にいらずんば

「たのしいことないじゃない」とか「たのしいこといろいろあるじゃない」とか、若い者に説教している訳ではなく、還暦に手の届く男女が真顔でカウンターにもたれビール呑んでんだから、たのしいよね。話しは尽きぬ微妙なお年頃、いくつになっても春はある。…

アブナイ

「それでもぼくはやってない」を見に109シネマに行った。観客は今日も6人。前途多難な劇場のようだな。周防監督にしては、「しこふんじゃった」や「Shall we dace」にあったおもしろさにまったく欠けてた。10年の休養開けでなまったのか、裁判に全力投…

クリークの人々

ぎっくり腰のまま、横武のクリーク公園にいった。草はなく、木々は裸で、風景が木々を透して見える。麦畑の緑も濃くなってきた。泥山からショベルカーでトラックに泥を積み、トラックでどこかへ運んでまた戻ってきて、ショベルカーに乗り込み、そしてトラッ…

他人の体

朝、柳町郵便局にいく。すでに、NBCラジオの黄色いスキッピーが停まっていた。スキッピーレポーターのI永さんは、仕事ながら朝から元気、ハイテンション。こっちとら、まだぼーっとしている。NZスケッチを見ながら若いピチピチのお嬢さんとNZのことな…

微熱

今日も春のようにイイ天気だ。額装した水彩画・11点を家から運び出し車に積む。「いってきまーす」というようなどこかそわそわと誇らしげな気分は、昔から変わらない。作品というもう一つの自分が同居するのだろう。休み明けの柳町郵便局。お客さんがあわ…

麦踏み

今日も、空港周辺の田んぼへいく。ぽかぽか天気の中、耕耘機にローラーをつけお百姓たちが畝を行ったり来たりいそがしく麦踏みしてる。くよくよなんてしてられないよ、緑の田園。睡魔に誘われ、シートを倒した。目覚めると赤い夕日が沈もうとしていた。6時…

お掃除のおばさん

人もまばらな午後の歓楽街でモップをもったお掃除のおばちゃんが、女性と立ち話していた。「今のウチに稼いどかんば、寝たきりにもならん親に感謝してね・・」。通りがかりに耳に入った。それよりも、モップをもって堂々としていたおばちゃんが輝いて見えた。

鴨とワインで

「鴨とワイン」があるからとS田氏よりお誘いを受け、出向く。手作りの真空管アンプが壁の中央に2機、両サイドに大型のスピーカーが2機。クラシック、ジャズもやわらかく、それぞれの楽器の音が聴き取れる。パソコンも窓の桟にもほこり一つない、いつも清…

るーゑ35年間 ありがとう Ⅰ

今夜はるーゑに絵描きさんたちや常連さんが、次々に現れ、顔をそろえる。「るーゑ」閉店、新規移転と聞いて、おのおの方、心なしか動揺しているもようである。よろこんでいいのか、かなしむべきことなのか、そんなところで盛り上がってた。山ちゃんが「喫茶…

るーゑ35年間ありがとう Ⅱ

「るーゑ」もイイ時ばかりではなかったとおもう。民事的な不運なことにまきこまれたり、自宅が全焼するという事態まで起こった。様々な困難を乗り越え、そのつど立ち上がるのであった。そして、お客による25周年パーティーが盛大に開かれ、新旧の客が集結…

鷹の目

漁港から田んぼに来たら雨が降ってきた。麦畑と耕された畑が雨に濡れる。三寒四温。カセットのアボリジニ音楽が今日は似合う。見なくても、想像しても部屋にいても、絵は描けるのだが、それでは、おもしろくない。「~ビロードのようにやさしくカメラを持ち…

白いタンポポ

夕方、久しぶりに早津江にいく。早津江川の土手の荒れ地に綿毛のタンポポが群棲し雨に濡れてた。残った花を見ると、白いタンポポなのだ。そうそう思い出した、去年は4月にここで白いタンポポを見たのだった。なのにタンポポって真冬にも咲くのかいな。

ヒバリ

地元S新聞を見る。表紙のヒバリの写真がが目にとびこんできた。3羽のヒバリが麦畑の若葉の間に着陸している。嫁取り合戦して巣作りにはいるのだろうか。ヒバリとはタイムリーな写真である。K南さんの写真である。同社のK山さんが以前「タイムリーなイン…

空想

漁港の水もぬるんできたのだろうか。水蒸気が遠景を霞める。上着を脱ぎ捨てぽつりぽつり。春の予感にはまだ早いが、確かに土手下の田んぼは萌え萌えいずる。畑の野菜の手入れも気持ちよさそう。ここでばったりとポロックさんに会ったなら。そんなことを妄想…

終わりのないような

S子さんが病院から戻ってきた。「いい天気やろう」「いい天気どころか、暑くて(車に)冷房いれたのよ」と言う。そういえば、数年前、嘉瀬川の河川敷にいて、暑くて、Tシャツ一枚になったことがある。ジプシーキングスが届く。今となっては色あせて聞こえ…

Let it be

「外はぽかぽかと春のようよ」とS子さんが病院からもどってきた。けれど、促され戸外へ出ようとは反応せず、ひんやりとした部屋にいた。「婆ちゃんはどう?病院は?・・」と訊く。人の精神状態も天候に準ずるとおもうものの、天気に逆らいこもっていたいと…