服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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カチの巣

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電柱には巣作り防止の帽子が取り付けられ、カチガラスをあまり見掛けなくなる。田んぼの農家からも柿木らが消え、すっかり姿を消したかに見える。国の天然記念物指定もどうなったのか。山から下りてくる群れカラスばかりが、目に付く。二階の窓から前のお屋敷の庭を見ると、巨木のてっぺんに枯れ枝を組んだ大きなカチガラスの巣がある。巣までの距離5メートル。いつの間に・・。ちょうど土蔵の屋根に枝をくわえたカチがいて、巣に運んでた。まだ、巣作り中のようだ。子供のころ同じこの木のてっぺんに留まっていたカラスを捕まえようと、興奮を抑え忍者のように上り足を捕まえようとしたところで逃げられたことを思い出した。動くものなら何であろうと捕まえたくなった少年時代。あの胸の高鳴りは一生もんだな。画家の深川先生からも似たようなスゴイ話しを聞いたことがある。要約していえば、先生は友達と黒い服を着て松の木に上り、枝になってカラスが下りてくるのを待っていたというのであった。子供のころから一度としてこの木にカチガラスが巣を作るなんてことはなかった。人が上れない電柱や人が上っても折れやすい柿木を好むようだが、お屋敷の巨木に営巣するとは異変だ。人が鳥類を追いまわさなくなったのを知った上でのことであろう。ボクラが子供のころなら「ほら、あそこにカチガラスの巣があるぞ」とイイもワルイもいろんな想いを馳せたであろうが、登下校する現在の子供には目に入っているのか、そうでないのか、何の驚きも反応も聞こえてこない。子供の目線がちがうのだろうか・・、教育とはおいそれとイイたくないのだが、勉強できなくても、飛行機や、鳥、トンボを追っかける”ガキ”はいないのかな。木の葉が邪魔をしなけりゃ、撮影できるのに。そのうち若葉で被われ外からは全く見えなくなるだろう。それにしてもイイ光景である。