服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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阿比留さん追悼 Ⅰ

ストリートGの会合の席で阿比留さんが福岡の病院で亡くなったと聞いた。それも台風がきた14日というから・・・・・・。昨年、福岡の阿比留さんを訪ねようとK高氏と予定してたが、いけなかった。阿比留さんなくして佐賀の文化は語れない。善しにつけ、悪しきにつけ、挑発され、刺激を受けた。美術、映画、佐賀の文化を語り酒席で口論した数々。一時期は毎夜のようにいっしょに呑んでた。呑み代は当時NHKディレクターのK高氏が受け持つてくれるのであった。阿比留さんが酔ってタクシーで帰るというので、ボクはタクシー代を渡した。細い目をウルウルさしてタクシーの窓から「大次郎さんありがとう」と去っていった。阿比留さんと自転車で夜道を帰るときボクは言った。「ホントは阿比留さんを待ち伏せして、屋根から漬け物石、落とそうとおもてるのよ」と。「それは、そうだろうね、僕たち(クリエーター)は、そんな関係じゃないといかんのよ」とうれしそうなのだ。阿比留さんは、ボクの本音も言いたいこともすんなり理解していた。佐賀の文化に火を点け刺激をばらまいていた阿比留さんは、いろいろあって、出家し佐賀を離れた。転々とし三重県の造船所で錨打ちをしてる飯場から電話があったときは、「高給取りよ、あだ名は”電気や”・・」と言いながらも、美術の話となる。何かを研究してるといってたが、忘れた。その後、二、三度ひょっこり、佐賀に現れた。昔のように二人で遅くまで呑んだが、漬け物石を投げ落とす阿比留さんではなかった。