服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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ブロークン フラワーズ

ジム・ジャームッシュの「ブロークン フラワーズ(2005年」を見ていた。中年男(ビル・マレー)はコンピューター・ビジネスで一山当てて悠々自適の生活のはずだが、無気力な生活ぶりがたたって恋人に去られてしまう。そんなある日、過去の女性から「実はあなたの子供がいる、と手紙が来る」がその女性はだれなのか、ドン・ファン男の旅が始まる。 1シーン、1ショットの映像に哀愁がある。配色のバランス、色調の抑制が目立たぬように効いてる。影のスタッフ・美術と照明の苦労の結晶であろう。手紙の主を探しまわる男の行動(日常、人生)は人間やってる。哀愁のなかに喪失する欲望は微塵もない。ジョエル・コーエンの「バートン・フィンク(1991年)」を見る。ラストのビーチのシーンは吸い込まれる。砂浜を箱を持って歩く男。そこへ一人の美しい女性が「イイお天気ですね」と声をかける。きれいすぎる海と砂浜。映画がここから始まりそうなのに「THE END]