服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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カオスの陽炎

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嘉瀬川の支流の土手から天山方向を臨んでいた。真っ青な空に入道雲とウロコ雲が混在する。ハイパーパノラマに遠い日が重なる。たまに通るのも自転車の小学生、中学生のグループ。村の子たちであろう。カーブする一本道をが葦の茂みに消え、その上に数戸の家が見えている。「次郎物語」でも見ているようなうれしさとくやしさの不条理。葦は青く道は白く、土手に立つエノキは黒々と、その巨木の下をゆっくりとカーブして消えていく少年たち。その後ろ姿は都市としてしか捉えない現代の閉塞感を開放するものでもあった。何か映画を作るとしたら、このシーンを最初か最後に使いたい。これまた再現の撮影となると撮れるかどうかわからない。などと、まじめに考えたりしてしまうのである。天山の左下に佐賀県民の森球場(ちょと長ったらしい)が見える。この空の下、高校球児が今日から始まった県予選を甲子園目指して戦っていることだろう。田植えの終わった田んぼもまだ水の面積が大なのに眺望するに若草色の水田に見えている。めまいクラクラ、官能の夏。よろこびもやるせなさも自然から湧いてくるものばかりではなく、自然そのものの意志のようだ。この風景を前にボクのスケッチは見事に滑った。まるで門前払い食ったように・・。今感じるものすべてを表現したい。そう願う。そこに制約もありおもしろさもある。全体か、部分か・・情報を整理していくには、どこを切り口とするかである。夏が自慰してる、あああぅ~んDRAGON。