服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

雨の刻

珍しくもないが、雨。ある種観念するモードである。けれど雑用も遅々として進まない。ならばぶらりと。古老武人mは家にいた。庭はまるでジャングル。多種の草木が競い合い家をも呑み込もうかである。こうやって明治神宮の森もできたと云うが、手入れの行き届かない植物園にはなりそうである。火のはいらない炬燵が庭木の見える部屋にしつらえてある。おさんどんをしていたというだけに、お茶がわりに盆に乗って出てきたのは、みそ汁であった。さすが、なるほど、孤老の武人である。具だくさんであるが雅なおてまえ。煙草の煙が部屋を薫製にしていく。みそ汁の木のお椀がよく似合う。隣は何をする人ぞ。街の中にはいろんな人が生活している。