服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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なつかしい人

いい天気である。
バルーン会場へ行く客でごった返した佐賀駅でH田夫妻を見送り、駅を出るとばったり。
どちらからともなく「よぉー、久しぶり」
破願したボクより三つ上のEさんである。何年ぶりか。
よく一緒に写真や絵を描きに出かけ、写真を撮ってもらった。
Eさんは僕が望むところはどこへでも車を走らせた。
歩けばいいものを、狭い田んぼ道を突き進み、とうとうクリークに落ちそうになった。
「村の若い衆を二人呼んで来て、引っ張り上げたこともあったね」
写真家でバルーンニストで幼稚園の園長さんでもある。
「バルーンですか。」
「いやバルーンは人手不足でもう止めたよ。」
「ちょっと福岡まで」
「昨日、ちょうど大ちゃんの話をしてたところよ、いっちょん変らんね」
「Eさんも変らんよ」
「娘はイギリスで、息子は東京で暮らしとる、息子が帰るまで幼稚園、引退できんとよ」
友だちがするヒマな喫茶店で、毎日のように絵や写真映画、音楽の話をした。
ボクも外国から舞い戻ってきた時だったし、Eさんも家業を次ぐため業界紙カメラマンを辞めて帰ってきたところで、なんとなくやるせないヒマな人間のたまり場だった。
「あのころはおもしろかったね。一番よかった。戻れんけどね」とEさんは
青春の同士といった笑いを浮かべるのであった。
 
Eさんと別れて、JAのスーパーへ寄る。
みずみずしい野菜がいっぱいである。
高菜を5束。漬物おこもじは何よりにまして絶やさない。
そう、昨日たこ焼き器が届いたから今夜はたこ焼きだ。
タコは高く、一つにし、後は竹輪で代用。今夜はいいぞぉ!
そこで、またばったり。
ひところよく言ってた場末のスナックのマスターが野菜を買ってた。
青春を謳歌し叫び、もやもやを吐露した店だ。
5つ年上の先輩だけに相変わらず兄貴口調である。
「店移ったよ、あそこも古く壊れそうになってね・・」
「松原川沿いの、ほら○○○・・たいね」
「オイたち老夫婦もがんばらんばし・・」
マスターの奥さんは文芸人。同人誌などを発行されていた。
今も、いろいろと活躍されてる。
一癖ある客が多く、口論もした喧嘩もした、めちゃくちゃだった。
 
※このところ昔話が続きすぎる。
まあ、だれにもあるような秋のせいにしておこう。