磁場展の搬入の日のこと。
メンバーの中尾和紀さんは「入退院を繰り返し長きに渡り会えない元新聞記者のGさんが(治って)もうそろそろ我々の前に顔を出してくれるんじゃないか」という願いから以前のように右手に雨傘、左手に缶ビールを握り踊るポーズのGさんの絵を飾った。しかしそこで衝撃的事実が判明した。山田直行さん以外は全員、新聞 の"おくやみ欄"を見ていなかった。当日夜7時はGさんのお通夜とあいなった。
Gさんの人のよさが多くの友を呼び涙を誘っていた。
そして本日、磁場展に「絵を見せに父つれてきました」としっかりと遺影を抱いたGさんの長女さんがお見えになられた。
皮肉にも酷くもあるけど、中尾さんが描いたGさんと遺影のGさんが一つになってよろこんでいるような明るい光を感じた。
「大利根月夜」に合わせ盆を三度笠にコウモリ傘を大刀に舞うGさんがそこにいる。
Gさん享年68。
ご冥福をお祈りします。
