服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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ダーウィンの悪夢

ダーウィンの悪夢」(2004年、フランス・オーストリア・ベルギー)監督・構成・撮影:フーベルト・ザウパー・アフリカ中部に位置する世界第2の淡水湖・ビクトリア湖ドキュメンタリー映画ダーウィンの悪夢」の物語は、湖に棲む巨大な外来魚・ナイルパーチに端を発する。ドキュメンタリーは撮る側の操作を超えて、滲み、はみ出し、破裂してしまう現状がある。映像的に凝っていなくても、途中から見たとしても立ち止まらされたり吸い寄せられたりする訴える力がある。世のアートでもそうなのだ、作者の目、狙い、考え方が如実に出る。誇張するにもその必要はない。現実は作者の思想など超えてのしかかるはず。それが何かを伝えるフィルムのつなぎ方ぐらいしか、制作者側には残されまいし、費やすのは調査、撮影の終わりなき時間であろう。没にするか、日の目を当てるかのぎりぎりのシチュエーションでなければなるまい。四谷怪談も怖いけれど、地球は美しくも刻々と真夏の夜の夢・・