服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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街のあかり

録画していたアキ・カウリスマキの「街のあかり」(2006年制作)をダビングしながら見ていた。主人公の男がレストランの皿洗い場に立って皿を洗っている。トレーに皿を並べ、熱湯シャワーでざっと汚れを落とし、ウォシングマシンにトレーを押し込みふたをして洗浄のスイッチを入れる。その風景はまさしくボクの40年前を見ているようであった。現在ではなく過去の時代の何をやってもうだつの上がらぬ男の灯っていうのだろうか。ギャングの親分の車も古い型だったし。自身の体験とはいうまいが、フィンランドの監督も一人の冴えない男をじっと見ている。実際のフィンランドアキ・カウリスマキが表現するよりはあかるい。ヒッチハイクヘルシンキを北上しラップランドからノルウェーに入った。そして、スウェーデンでのストックホルムで皿洗いを半年。