服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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真白などんぶり

預けていたタロさん作のどんぶり2個がやっと手元にきた。乳白色のどんぶり2個を台所の流し台に置くと窓の光にさらにホワイト。見慣れた台所がしゃきっときれいに見えても来る。閃きは食欲をそそる。湯がいた素麺を氷水の白いどんぶりに泳がす。汁の椀もタロさん作の白亜もの。市販の汁に薬味はネギ、わさび、一味、ショウガ、ゆず胡椒。後はちゅるちゅると・・。平凡だった素麺もほんとは平凡でなかったと心までどんぶりに泳ぐようだ。スタンドでもらった灰色のどんぶりも欠けずに重宝した。どちらも器には変わりない。しかし、欲しいと思って手に入れたタロさんのどんぶりはさらにイメージを膨らましてくれるようだ。自称、皿屋の職人と聞くが、職人の道もきびしかろうて・・、空気を手のひらで抱くような器はそうそう作れるものではないとおもうのである。空間にモノを在らしめようとするぎりぎりのオブジェとでも言いたい。河原の石ころでも路上の瓦礫でもふと掴みたくなるのはそんな想い。職人とかプロとかある意味どうでもいいことだ。あらゆる芸術表現においても同じこと。ただ者ではないということだ。今度はいよいよあったかいうどんを泳がせてみたいね。