服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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長い散歩

イメージ 1緒方拳主演、奥田瑛二監督作品 2006年公開「長い散歩」を見た。
1962年制作の「シベールの日曜日」の現代版とも言えよう。
緒方拳さんが「ラストシューティング」のジョン・ウェインにも見えた。
復讐するは我にあり」「鬼畜」が印象深い。
映画の可能性を探っている。社会が抱える諸要素を多く盛り込んである。それでいてすきっとイイ味をだしている。
退職した元校長と幼児虐待をを受けてる天使の羽をつけたサチちゃんがホントの空を見に逃避行の旅にでる。
細部にわたり丁寧に撮ってあり、奥田監督の俳優魂と美的センスが神々しく骨格となっているよう。編集もイイ。
駅舎の前を群れ飛ぶ虫、二人の目の前を横切る鳥などCGもさりげなく効果的につかわれているよう。
現代において神がかりにも近い心の通い合いは創造の世界でしか見ることができないものなのか・・。
「パリ テキサス」「心の指紋」」「許されざる者」「弓」「ストレイト・ストーリー 」「歩く人」などなどとどこかで重なる。
全編に流れるミニマルサウンドのピアノもイイ。
いや、日々ささやかにも、見えなくも人々は心を通わし合ってているはずなのだが、それを切り取って拡大して改めて見なければならないという現代。
それも、その時だけで直ぐに煩悩の現実。