服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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谷中

イメージ 1日暮里から”夕焼けだんだん”を下り千駄木、上野を歩く。
ようするに谷中散策である。
以前は普通に庶民の町であったのだろうが、現在は観光客がぞろぞろ歩いている。
家屋は新しくなってるけど、ぎっしりと住居が詰まり、路地が入り組み、寺町の狭い通りと商店と商店街が今も生きてる。
昭和40年ごろまではどこでも見られた下町の風景である。
商店が戦後から昭和40年ごろまではどこにもあった屋根に魚屋、八百屋、豆腐屋の看板があがったオープンな店舗のたたずまいが、よそ者にはなつかしい。
観光客も行列になってコロッケなどを買っており、戦後の活気ある商店街のにぎわいである。
バブルにも揺れず下町の風景と暮しをら守ってこれたのも、庶民の心意気に加え、よそから人々が来てくれるからであったのだろう。
都会の利点というのか、東京には結構多くそんな町が生き残っている。
すっかり新しくなった芸大をのぞき、葉桜の上野公園を抜けると、ドンとビル群がひろがるアメ横不忍池通りへ出る。
かつて家出したSの布団を買ったデパートも見る影もないのは、もちろんのこと。
しかし、Sと二人で布団を担いで日暮里まで運んだ日のことは色あせず、大きく息をするのだった。