服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

横尾尚 フォトアートの仕事60年

 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
イメージ 3
 
イメージ 4
 
勘違いして月曜日に玉屋へ行ったら、ほかの展覧会があってた。
そして改めて昨日9日(水)に行く。初日である。
横尾さんももう80代のはず。
作品を見た園田さんが横尾さんに「若者が撮ったような写真ですね」と。
そしてまた「平面ばかりの作品の中でこれだけが立体ですね」と指さす。
適格に骨格を抑えるあたり元新聞記者、編集委員である。
これで記事は出来たようなものだ。
立体作品と言うのは、野外に放置されたキャバレーのソファーがあり、その下に美しくもドクダミが咲き誇っているのである。
佐賀、福岡、長崎の通り、路地裏の道路、壁らの落書きを様々に切り撮ってある。
人が描いたり、自然が生み出す腐食や剥離の意匠をユーモラスにとらえてある。。時代の告発というものでもない。
以前は中国雲南省の大髪族や苗族が暮らす超棚田・シャングリラや民族を撮り続けていらした。その前は消えゆく佐賀の風俗などにもカメラを向けてあった。
そんな中にも今に通じるさりげない現代的写真がちらほら混じっていた。
そのちらほらの方にボクは興味があり、そこを横尾さんと話したこともある。
しかし、今はコンテンポラリーとも異質な方向で、局部を巨視的に見るという接近戦なのである。老人力と言えなくもない巷にあふれ埋没する若者文化である。
”アートの力”、”アートの散歩”と60点弱の作品題名を繋げると一連の散文にもなりそうな言葉の散歩。
美術に造形の深い横尾さんならではの絵画への接近にも取れる。
つるつるの印画紙のはずなのに印画紙じゃないもの・・絵画でいうマチエールである。あくまで二次元の写真の上で絵画的二次元をのぞいておられる。
これはおもしろくたのしいはずである。