服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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空間・円環(アニュラス)

<空間・円環(アニュラス)>
☆県立美術館にて第21回佐賀県障がい者文化芸術作品展を見せてもらった。
クリニックの岡田さんが絵画部門で銅賞を受賞された。書道、写真にも他のメンバーが入賞されていたおめでとうございます。
☆<墨の色どり>水墨画の展は西洋とは異なる日本人の空間感が展開されている。現代美術の源はここ日本にあるといってもいい。合理的な立体感、遠近法、空気遠近法などに西洋人も素通り、うんざりしているのが現代でありまして、2次元的空間は精神と構造(現実)の宇宙でありました。谷文晁さんの「山水図襖絵・襖12枚」(かつて我が家の前の野中烏犀園さんの土蔵で発見された分かも?)水墨画のみならず水彩画としても学ぶもの大。伊藤若冲の「鶏図」もある。空間を感じ見る素敵な展覧会である。
☆隣室の古川義重さんの企画展に通じるものである。古川さんが孤独にニューヨークで戦っていたものがいかに日本的空間であるかということもわかる。余白さえも重厚という崩れ果て噴出再生する現代の構造的空間として表出する。
☆岡田ルームも久々に見た。「チャイナ服の女性習作」は当時よりたくましく堂々としていた。当時、学芸員だったMさんが「・・この眼差しは何を見ているのか・・」と冊子の書いていたのを思い出した。☆関係するアート(展)も障がい者美術展と同じくたいへんおもしろかった。現場実演政策、表広場に観覧者の参加ペイントされたショベルカーが(数年前の土木展のショベルカーも同じく)コンクリートという美術館・構造物との関係をあらわにしていたのは事実。すべての展覧会がきれいに円環となっていく・・。展示に関してうるさくなっていた美術館が許可しているのには拍手。後にも先にも結果的に思わぬ<墨の色どり>展の谷文晁さんたちに軍配があがる、というより空間は宇宙でもあり円環となる。
A≎πR2-πr2=π(R2-r2)
〇スケッチ:6月に描いた雨の美術館など。

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 新緑のころ F6

 

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 障がい者文化芸術作品展

 

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 関係展 SM

 

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ラウンジより SM