ばあちゃんとワン公
曇天の空の下、もう麦踏みがあっていた。 もちろん、ローラーの電動機である。 それに乗ってお百姓がのんきに田んぼを往ったり来たりしてるように見える。 一度、ボクもやってみたい。 これから、麦は初夏まで伸び続けるが、桜咲いても景色は冬枯れ。 長いようで短い冬。 今日も漁港にばあちゃんとブチのワン公がやってきた。 ばあちゃんはちょっと足がワルそう。何にでも座っては前方を見ている。 ワン公とばあちゃんは一心同体。 ばあちゃんが止まればワン公もくつろぐ。 ペットのように本能にまかせに先を急ごうとはしない。 野糞、立ちションも見たことない。 自分が犬と判っているのだろうか。 いつか、ワン公も人になれるのかも知れないな。