服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

佐賀大卒展

「佐賀大卒展」県立美術館


佐賀大はいつの間にか女生徒ばかりになったようだ。女性だからか、カラフル。絵画だからカラフル?混沌と迷いを持ち、それなりの今が表現されているのではあった。清水梨恵さんの作品は「カフェ+ダイニングバー」の壁にに飾る「絵」ということである。100号ぐらいのキャンバスがベージュに塗装され、その上にベージュの濃い色で女性の顔が描かれているだけのシンプルな作品。デザイン的に見えるも、その区分けはもう必要ない。塗装と着色が職人的に上手い、ピタっとフラットに仕上げてあり、現代のフレッシュ感がさりげなくクール。その切れ味が正しく作者の感性であり、Good job! 卒業しても続けて欲しい。蒲原貴子さんの油彩「右体」「左体」は流動的な筆致で白っぽい色面が交錯する。迷いながらも見えない心情を捉えているようだ。森山由有香さんの「円による構成」と下ノ原美穂さんの折り紙立体「紙砂糖」はアートの隙間で遊ぶようで、つらいけど「自分は自分」たのしいよ、と言った風。