蓮池の田んぼにいた。川沿いの草木は枯れたままなのに、田んぼは緑一色になってきた。カントリーが逆光に黒く、ビニールハウスは鏡のように反射する。わきの畑では菜の花に一匹のモンシロチョウが飛び回る。おばあさんが紅葉マークを付けた軽トラックでやって来て野菜畑を手入れをする。ジョウビタキが灌木のてっぺんでさえずり、ヒバリは天の青空でさえずり、カラスは土手で日向ぼっこ。ワン公はじいちゃんとお散歩。
~寄る辺ない女より もっと哀れなのは 追われた女です 追われた女より もっと哀れなのは 死んだ女です 死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です 「鎮静剤 (原詩:マリー・ローランサン 訳詞:堀口大學 曲:高田渡)」
あばあさんは畑に敷物を広げ、その上で採った水菜の葉を選別しそろえている。晩ご飯の食卓に上がるのだろう。暑い、ボクも上着を脱ぐ。顔の右側が日焼けしたようだ。