服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

讃歌

仕事場でごそごそやってたら、眠くなってきた。横になったら今度は眠れない。一向にはかどらない片付け。ここらで次の扉をひらかなければならない。止めどなく泣けたあの日の涙のためにも・・。お迎えの扉ではないよ。そのまま、寝転んで全日本柔道選手権を見ていた。全存在をかけた闘い。スポーツであろうとなかろうと人間の証明みたいな領域。そこへ脚をふみこめば、もう先しかない。ある一瞬に燃え尽きる。燃え尽きてもまた”萌え”たい。限りない己へのどん欲さ。時にふらりふらり、時にわがままに。憎しみもあろう、たのしさうれしさも、讃歌もあろう。


夜の食事会の後N男さんと例の店へ。街もしーんとしていれば、店もしーんとしている。カウンターの中にはいつもの黒い服の女性が一人。仕事のためというよりは何かをせずにおられない女だろう。「なんで、まだ働くの?」「なんで絵を描くの?」など、ヤボなやるせない会話もあろうはずがない。やるせなさの上に皆明るいのだ。出された水割りがステージのような証明に白と黒に輝きを分かつ。国際的企業マンのN男さんもゴルフとカラオケが大好きな普通におじさん。仕事を離れ、青春のほほえみで歌う”ティアーズ イン ヘブン”。入れ代わり立ち替わり二人で25曲。そこへ病みあがりのマスターが現れた。以前はドラムたたいて”サティスファクション”を熱唱していた人が、弱々しくしぼんでいた。引退も天国の扉もまだ早い、ここがマスターの居場所なんだろう。