服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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長距離ランナー

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テレビで「コリオレイナス」を見る。セェイクスピア原作、蜷川幸雄演出。出演:唐沢寿明白石加代子勝村政信ら多数。舞台という総合芸術が完璧なまでに表現してある。演技、美術、照明、衣装、音楽がそれぞれに独立し融合していた。百面相の白石加代子さんは役者5人分の迫力。美術と照明がアートとして目を惹く。世界の蜷川ワールドも正当派の演劇ではある。


夜、ロンドン マラソンが中継されてた。新緑のロンドンが美しい。世界のトップが参戦するオリンピックを占うレースらしい。市民・3万人も走っていた。自分では走りたくもないのに、見てると気持ちよくなる。ロンドンへも行ってみたくなる。36年前、サウスケンジントンのフラットにジムと一月暮らした。ロンドンにも三寒四温があって、日に日に暖かくなっていく。「エイプリル・シャワー」は「春一番」みたいなものだろう。雨後の陽射しの中で若者は水着や裸をたのしむのだった。そんなラフな姿でロンドンっ子がランナーを応援している。今もアラン・シリトーがフラットの窓から見ているとしたら「長距離ランナーの孤独」になるのだろうか。結局、アフリカ勢が圧倒的な強さで上位を独占。女子はアフリカ勢を抑えた中国人の余裕の優勝。日本女子の脅威になる選手だろう。走れば、風景が変わっていく。解説の瀬古さんはかつてここで優勝しているが、風景を見た記憶がないと言う・・。車窓からビデオカメラを回しているだけで映画が出来る。ハリウッドで最初に作られたのも「列車強盗団」という車窓から風景を、外から列車を撮るというシンプルな移動撮影の映画だったと、淀川長治さんが昔、喋ってた。追いつ追われつ、ロードムービーはついつい見てしまう。それにアクションが加わわるといろんな味になる。