服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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NINAGAWA 十二夜

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美協に絵を搬入してから、博多座へいく。博多座そばの蕎麦屋で一服する。歌舞伎を見るのは生まれて初めてのこと、それも三列目中央の席。『NINAGAWA 十二夜』 三幕 。蜷川幸雄 演出 W・シェイクスピア作 ・ 小田島雄志訳 より  今井豊茂 脚本 金井勇一郎 装置  原田保 照明 。主なる出演者 尾上菊五郎 尾上菊之助尾上松録 市川亀治郎太鼓、木の音で幕が開き、いきなり舞台総ガラス張りに全客席が映し出された。ハムレット劇で見せる蜷川さんの手法が随所に見られるが、基本的には歌舞伎を優先さした演出となっていたとおもう。ボクなら「ここは」「あそこは」こうするのにとおもいながら見られただけに、蜷川さんが近くに感じられたり・・。しかしながら歌舞伎役者とはすごい人たちである。マイクなしで喋るし、日本人のしぐさ、舞踊、演劇の基本のすべてが内包されている。菊之助さんの男女を使い分けるユニセックスな声としぐさには、女じゃなくともうっとりとさせられる。もう、最高!役者さんと数メートルの距離だけに菊五郎さんと目と目がばったり出会ちゃったりしてり、もうたまりません。その上イイことは、昔ながらに劇場内で飲食ができるということだ。幕間に幕の内弁当食って、ショップを覗いたり、気分は子供のころよくいった佐賀劇場にいるみたい。映画館でさえ物音立てないように緊張する昨今、最高の演技に気楽な観劇は、やはりなくしてはならぬ日本のスタイル。マナー、モラルを当然のごとく過敏な神経の日本人にはつかれる。ボクもいつの間にか映画館の小さな音も気になるようになってたりしていかんことです。なくさなくていい物までも、モラルや国際化の名の下に失っていくようだ。学校に勝手な文句を言うモラルをはき違えた大人が誕生するはずだよ。能や歌舞伎はおっさんやあばはんになって見てたんじゃ遅いようなきがする。できることなら若いうちに見ておくべきだ。感動もすれば湧くイメージも計り知れない。伝統的ものは古くさく感じたり、また敷居が高かっりするものだが、イイものには大枚はたいても早く触れておくべきである。若手・海老蔵菊之助らの活躍が注目される。