服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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そして「裸の島」

「裸の島」を見ていた。離れ小島で農業をする夫婦が毎日のように別の島に小舟を出し、水くを汲んできては、水を天秤で島の頂上まで運ぶというお話。まるでシジフォスのような世界。 ”予算もなく役者、スタッフ最小の12人で2ヶ月間、瀬戸内海で撮影した”と新藤監督は新聞に書かれていた。やるせなく、悔しいけど、だからやる気が起こる何度見てもいい映画である。映画の中の映画だ。「裸の島」が例外ではなく、戦後はどこも似たようなものだった。投げ出したり、キレたらおしまいなのだ。すがるものもなければ、ただその日をフルに働くだけ。希望という名には程遠い繰り返し。北高が優勝したということも僕にとってはこの映画「裸の島」と重なるのであった。