Ｍ信兄い

夜、ベルが鳴り、受話器をとるとどこかできいたことのある声。先日、40年ぶりに会ったＭ信兄いであった。個展やホ－ムページについていろいろと、長い会話となった。東京の夏は暑かった。自動車会社に就職されたばかりのころだったろう。何とはなく、どうでもいい画学生たちを気にかけて下さった。蒲原マンションの汗まみれの部屋で住人たちとくった店やモノの天そば。汁を飲みほしその汗が、またどっと流れだす。あのちょっと辛めの醤油味が忘れられない。その風景もまざまざと昨日のことのよう。終わりなく昨日は今日を続ける。