服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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火葬場の煙

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まだ川副の漁港は冬のような景色だが、風は春めいている。
岸壁の火葬場から白煙がたゆたう。
人が煙になって昇っていく。
小津安二郎の「小早川家の秋」にあった。
ラスト・・、火葬場の見える川で洗濯する麦わら帽子の農夫(笠智衆)は、傍らの妻と言葉少なに語る。
「ああ~。(煙が)出とるなぁ。」
「けど、死んでも、死んでも、後から後から、せんぐり、せんぐり(順々に)生まれてくるわ…」。