服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

法事

妻方の23回忌ということで、御花や供え物を調達して、嫁さんの実家へ。
和尚さんが来られる前に・・と、大型の剪定バサミで伸び始めた庭の草取りをしたのだが、腕がこわってしまった。
和尚さんが見え、チーン、南無阿弥陀仏・・読経がはじまる。
我々二人も傍らに座し、南無ウ~・・・。
いつもより心をこめて拝んであるようなイイ声である。
三人だけの法事であるが、何故かイイ。
縁側から暖かい春の日が射し、見上げる鴨居に義父と義兄の写真がほほえむ。
法要も終わり、法話ではなく、雑談となり「あの頃はこの辺も子供が多かったですよ。当時お寺には火の見櫓がありまして、そこへ上っては足でぶら下がり、危ないことしてました。本堂の屋根にもあがったりと、叱られましたね。何もなくてもいろいろ遊べました・・」。
線香も消え、和尚さんは右の掌でロウソクの火を仰ぎ消した。
ボクより少し年若の和尚さんである。
言わんとされることも判るような・・。
庭の木に初めて見る野鳥が遊ぶ。
衣を風呂敷に包み、下駄を履いて、一礼二礼・・
カツカツカツと小路の奥に吸い込まれるように歩いて行かれた。