服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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変わりゆく都市

よく寝た。 11階のカーテンを開けると眼前のリクルートのカーテンウォールに青い空と大小のビルが万華鏡のように映っている。眼下のビルの屋上はキットを積み上げた要塞のようだ。緑の見えないガラスとコンクリートの世界である。田んぼばかり見ているものにとっては、新鮮でもあった。新橋アーバンを出て六本木ハイアットにいく。ハイアットの「フレンチキッチン」にてランチ。広いスペースに厨房と客席が互いに見ると見られるの関係にある。厨房に目をすえているだけで、厨房の中を道路のように動くシェフたちが見られる。昨夜の「NOBU」といい、室内空間の捉えかたには目を見張るものがある。お客も外国人が半分はいてそれぞれの母国語が聞こえるというのもイイ。 ゆっくりと食事を済ませ、ぶらぶらと今年オープンした新国立美術館へいく。黒川紀章建築である。カーテンウォールの巨大な美術館である。ロビーは深く長く、逆円錐の柱が室内のビルのようでもあり、カーテンウォールから外の景色も取り込んでいる。日曜日とはいえ、見物客もあろうが、ものすごい人の数で美術館とはおもえないほど。二科展があってたが、いくらなんでもこれを見に来た人ばかりではなかろとおもうのだが・・。二科展入場口でばったりと二科会員の大隈猛夫さんに会った。何年ぶりであろうか・・。「見ていかんね」とタダで入れてもらった。「展示スペースの壁も可動式で、広く、天井も高く、都美術館よりは断然イイ」そうである。久し振りに見る大隈さんのインドシリーズの作品も以前の褐色から色彩やタッチががらりと変わりロマンチックであった。時間もなかったので第一室の会員さんの作品だけ見せてもらい、積る話もあり名残惜しかったが、おいとました。それにしても団体展が主流の美術館はうらやましくももったいないような・・。通りを挟んだミッドタウンには安藤忠雄氏の21_21 DESIGN SIGHTもあり、お二人の闘いもおもしろく、旧陸軍跡地は新しい街へと変貌している。