服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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夏至

トラン・アン・ユン監督の「青いパパイヤの香り」きむらたくやラスト36分と「夏至」を見る。ベトナム映画はほとんど見た事無いだけに瑞々しい。同監督の最新作「I come with the rain」に出演した木村拓也さんが「雨といっしょになのに雨のシーンがない」と言ってたけど、パパイヤも夏至もよく雨が降ってた。ベトナムは雨が多いことだろう。戦火を逃れ5歳で母とフランスに亡命したという監督であるが、舞台はどちらもベトナムサイゴンハノイ。「地獄の黙示録」とも違う。淡々と現在のベトナムの兄弟姉妹を描いている。フランスの香りは無い。ホウ・シャオ・シェンが小津に傾倒しているように小津的と言える。いや、成瀬巳喜男監督の「女人哀愁」を見ていたら成瀬監督にも似てると・・。でも東アジア寄りでなくどこか中近東寄りにおもえる。Hな会話もHなシーンもカーテンをそよがせる風のようにさらりと・・。「ノルウェイの森」をすでに見ているような気になった。