服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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金剛峯寺

しばらく歩くと真言宗の総本山・金剛峯寺に出た。
派手な色彩が一切ない木材とヒノキの皮で葺いた屋根の金剛峯寺
ここで少女のことはすっかり飛んで行ってしまった。京都、奈良で見る寺とはあまりにも違う質素荘厳のたたずまいである。
参拝、拝殿、入館。
何どか延焼したと言い、歴史のことは知らないが、それでも廊下、柱、梁の素晴らしこと、贅沢という言葉はここにはいらない。
霊場として修行の空間としての必要最小の造りであるのは間違いなく、逆説的には最大に空間を取ってある。日本建築の「人間と空間」を見る思いである。ボクの後からおじさんが雨戸を閉め部屋の戸を閉め電気を消し、ついてくるのであった。最後の厨房の広さ天井の高さ、排気口の巨大さには感動。世界にもないのではとさえ思った。
庭の山門を出ると同時に守衛さんがゴロゴロドンと山門を閉めた。5時であった。外はまだ完全に明るい。