服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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緑光会展

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免許証更新。優良。30分で終了。5年間は大丈夫。
東光会佐賀支部”緑光会展”(県立美術館7月24日~7月29日)を見る。
美術館周辺で事前に行われた小、中、高生の水彩スケッチ画も展示してある。今年は例年になく思い思いにのびのび描いた作品が多い。以前までは鬱屈し子供たちの風景画と思う事が常套であったが。
時代が変わったように目の前が開けている。これが本当だろう。東北大震災などが関係あるのだろうかと・・。
緑光会の元気の良さも関係あるのか?
 古川昇平さんの「カンボジアの空」F100号は赤い色調の上に草花の緑が乗っかり、
部分的に木漏れ日のように赤、黄、緑が鮮やかに覗き、白壁のように部厚い空は抽象的平面。遠景にアンコールワットがあるが、細密に描きこんである。そして、その前に少女が立っている。響き合う色彩の切れ味がイイ。
ジレンマから抜け出し、次の地平の光りが見えている。
複雑な絵であるが、ズバッと一言が言えてる。自覚はともかく、決断の作品である。こうなると広島もカンボジアも越えて普遍的な人の生きる「場所」としての世界観が発生するのではなかろうか。
 下村先生の「初春のクリーク}F100号もすばらしい。40年前からクリークはデザインや油彩小品ではよく見せてもらったのだが、100号にまで引き延ばすとそれ以上に佐賀のクリークが見えて来る。今迄にない佐賀の風景の捉え方が、ピンと新鮮で、よくぞこの空気を記憶にとどめ作品としてある。現実(の風景)にはもうこの空気を感じることはできないのであるから。
心に持ち続ける風景がピュアなのだろう。