服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

ワタリウム美術館 サントリー美術館

2015/4東京スケッチ全部
 
メトロ外苑前から歩いた。
ラグビー場があり、プロレスラーみたいな高校生や大学生や大人とすれ違うたびに吹きとばされるんじゃないかと心配。
どうやら逆の方向に歩いていたようで引き返す。
奈良美智石川直樹 ここより北へ 展
二人が北へ向かいとうとう樺太まで来てしまったという、写真の記録となっている。
実験的なアートの試みであるのだろうけど写真展である。
イイ企画展をやっている美術館として有名だが、来たのは初めてである。
地下一階がカフェ、一階が書籍などのブックショップ、二階.三階、四階がギャラリーとなっている。ギャラリー3部屋で美術館というところだろう。
今回、実験的なアートの試みであるのだろうけど写真とヘラジカの展示ではちょっとさびしい。
昼ごはんをと、手当たり次第に店をのぞくが、ラガーマンたちでどこも満席。
ここをあきらめ、ミッドタウンへ出てカフェにてでかいハンバーガーを食す。
サントリーの蕪村・若冲を後回しにして銀座へ向かうことにする。
つんちゃん展覧会が今日までで4時に終わるという。
日曜日とあって、銀座ほこ天になっている。外国人ばかりが目立つ。
日本人は肩身が狭くなるよ。銀座1丁目のビルの7階のギャラリーゴトウ。
小さな画廊で、最終日であり出品者たちが集まっており、窮屈。
中でもつんちゃんの新作4点はよかった。
 
※こちらも画用紙が足りなくなり半数がチラシの裏紙となった。
 
イメージ 1
 
 
尾形光琳が亡くなり、与謝蕪村伊藤若冲が生まれる。
天才と云われた二人が同じ年に京都に誕生した。
親交があったかどうかは、定かでないらしい。
若冲は彩色鮮やかな花鳥図や動物を描いた水墨画を得意とし、蕪村は中国の文人画の技法による山水図や、簡単な筆遣いで俳句と絵が響き合う俳画を得意とする。
ふたりとも長崎から入ってきた中国・朝鮮絵画などを参考にしている。
大陸へのあこがれというか、庶民が目にしないもろもろをマネ、そして自分のスタイルとしていったようである。
当時のイラストレーターというところだろうか。
若冲は貪欲絵師で蕪村は風流絵師の感あり。
江戸の絵師たちが今、脚光を浴びるのも現代絵画に通じる、大胆骨太かつ天下泰平のおおらかさを持っているからだろう。
ヨーロッパ的世界観を学ぶまでもなく、足元に元々あったのだ、という逆説を、
研究家が問うてもいる。
東京美術学校(現芸大)の岡倉天心フェノロサの分かれ道が再び浮上する構図である。おもしろいというか、また判らなくなる。
そこが現代のリアリティがあるのか?
若い人でぎゅうぎゅう詰めである。
行列や混雑も整然とお行儀のいい日本人であります。それがまた、まじめに真剣に見入っているのである。
外人さんたちはお話をしながら日本人以上に見入っている。
今、日本は”海に浮かぶダイアモンド”(吉武研司)なのかも知れない。


 
イメージ 2