服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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ダイナミズムに陽が沈む

<北も南も東も西も水田デン>
 佐賀の美しい景色の一つが田んぼという田んぼに水が張られた時だろう!県人には見慣れた風景ではあるが、年に一度しか見られない。田植の作業風景自体はがらりと変わってしまったが、水の都大佐賀デン(田)。景色という景色が、家族団らんも夫婦喧嘩も自分も己の雄姿も恥部もすべてが映り込む ♪水の都大SAGA田々々。
自然風景は最大の劇場でもある。待つ(アンリカルチェラブレッソン)までもなく、四方八方から何者かが現れたり消えたりする。東西南北パノラマにダイナミズムに陽は落ちる。
 夕陽のガンマンも似合いそうだがここは関の矢太っぺ・初代中村錦之助さんに登場していただこう「お小夜さん、このシャバにぁ、悲しいこと、辛えことがたくさんある。だが、忘れるこった。忘れて日が暮れりゃ、あしたになるんだ」。
 吉野ケ里遺跡が発掘されたころの西部劇タッチも作品。題名もそのつど変わる。
関根信夫氏の「位相」を吉野ヶ里に見立てペイルライダー(C・イーストウッド)荒野の7人の馬?、お遍路さん、2年生の小学次女、2001年の宇宙の旅の発掘隊、兵庫町の踏切、巨勢町の漏斗造り農家、牛島町消防団の消防車、柿木、五才の自分、それ以外にも何かを隠したが、当時それ(見る人の心にある)を見破ったのが筒井ガンコ堂氏であった。
 このころかな、開高健さんが井伏鱒二さんに「先輩、書けないんですよ、どうしたいいんでしょうか」と落ち込んで相談する。 井伏さんは云う「いろはでいいから書けばいい」と。持続に見える人の心はしょっちゅう途切れる。

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F50 油彩

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F6 3点

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青空が刻々と変化する

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永遠にカーテンは下りない

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 アオサギ登場