服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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閉店1時間前

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身辺の人たちが多い日だった。 2ケ月ぶりに韓国からもどったK姫さんも元気でした。昨年、課外授業をした循誘小の美卯ちゃんもおじいちゃんと来てくれました。北高芸術コースの生徒も3人きて、写真撮影を許可するとケイタイでカシャカシャ撮りまくって、ありがとうございましたとうれしそう・・北高がんばれっ!!福岡からお父さんに連れられて、4歳の男の子と1年生の女の子が入って来たのですが、入口にある立体看板を見た男の子はいきなり「オオカミ、オオカミ」と興奮気味に叫ぶのでした。正解。一般的にはキツネとかイヌとおもわれているのですが、元はオオカミなのです。1年生のお姉ちゃんも活発で姉弟セミのオブジェで遊びはじめるのでした。ついに一つが壊れ、おとうさんは強引に男の子を外へ連れ出しました。女の子も悪びれることなく、抜けガラと戯れ、ボクが「胸に付けるとバッジになるよ」というとそれを胸につけ得意気でした。 3年間分のセミのオブジェは部分的に壊れていくのですが、この展示を機に破棄しようとおもっていた作品だったし、しかし、破棄を止め保存しようとおもうのでした。セミガラに臆することなく夢中になる好奇心は、少年時代のボクそのもののようでもあった。アートと子供、戸外と室内、好奇心と不自然などののワードが新たに点滅し出した・・。ここにやってきた、子供たち全員が絵画にも立体にも好奇の表情で接しているように見えるのは、間違いではないとおもう。「子供らにそっぽを向かれない」といのは、今回の新発見。閉店間際、Kくんのお兄さんが弟が知らせてくれた、と福岡から駆けつけられた。貧窮の東京時代、陰ながらボクらの腹を支えてくださった一生忘れられない兄さんである。Kくんよりは二男だけに少年のような人である。時間もオーバーして作品を語り、警備の人も待っていてくれた。兄しゃんは、帰るのが惜しそうであったが、いっしょに退館し、別れた。しかし、兄しゃんは駐車場の車に乗らず、美術館周辺を徘徊されているのだった。また、帰る車窓越しに美術館の森から出てくる例の親子が見えるのだった。叱られて連れ出された坊やは、泣きじゃくって疲れたのだろうか、お父さんの背中に顔をうずめていた。