服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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てくてくアナログ

イメージ 1一夜明け、丘の上から見る朝の尾道湾はすでに動いていた。
山陽線の電車、沿線の通勤、通学の車自転車がジオラマだ。
人と車を対岸の向島に運ぶフェリー。きらめく海、ゆりかもめ
クレーンの動く造船所からは鉄のぶっつかる音。
瀬戸内海にたなびく雲のように今日もゆったりと船が・・。
ディーゼル音よりはフェリーに架かる鉄橋や電車の線路の音が響く。
水平線が盛り上がるように山々の後ろにまで至り、島々が見える。
四国へも足を伸ばすか・・とおもうだけで言葉を呑みこむ。
「裸の島」も瀬戸内の小さな島で撮られたのだ。
宿を出て、細い段々坂を下り、わずかな斜面にへばりつくように密集する家々の路地を歩く。
家々に人の気配はないが、洗濯ものは干してある。すれ違う人はだれもいない。どうぞ隅々までみてくださいとと言わんばかりに路地は舗装されてる。ロープウエーが頭上を通り過ぎる。
やたらと寺と猫屋敷が多い。
昨日とは打って変わって観光客もぱらぱら。
閉鎖した商店、飲食店が目立つ。
木々の落葉を掃除するシルバーセンターの人たちの方が多い。
高校生たちが自転車のままフェリーから降りたり、また新たにフェリーに乗り込んでいく。尾道の何でもない日常風景。それだけでも映画のようだ。
レトロな映画資料館には尾道産の映画の写真とポスターが壁中に。
ラーメン屋に入ると店主のおやじが、まかない、ウエイターをしかりつけてた。メニューには店主の「ラーメン一杯に尾道の愛を注ぐ」の新聞記事のコピーが・・。しかし、チャーハンと尾道ラーメンはgood。
港から振りむけば一宿のホテルが丘の頂上に見える。
まだ見える。電車の窓からも・・。