服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

李禹煥美術館

イメージ 1
地中美術館から春も近い山道を歩いて10分、李禹煥美術館(無料)。
とはいっても鉄板、岩が置かれ、コンクリート支柱が立つ野外展示スペース。
ものとものとの関係性を一貫して問うてきた作家である。
ものは派の代表のように云われる人だが、ものとの関係の時空に見えて来るものは原初的風景ではなかったかとおもう。その復権は、極当たり前のコンセプトとなった現代と同義語であろう。まさしく李禹煥である。
再び歩くと春一番の海岸に出た。陽が射しまぶしく島々と瀬戸内海。
この眼前の風景のように極当たり前に、普通に、消えるように李禹煥の作品はある。ただ存在とも調和とも云えぬ危うさが、禅的な東洋的自然観として印象深い。