服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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草茫々通信 別巻 美しい仕事 追悼・細川章

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細川さんにお会いすることはなかった。
かつて、(故)Xさんが調べものをする上でお近づきになったのだろう。
他人をほとんど評価したりほめたりしないXさんがショックを受けたように何かの折に口走っていた名前が細川章さんであった。
最初聞いたときは男性かとおもっていた。
たくさんの書き手の方々が、海外、県外からも細川さんの人となりを寄せられている。細川さんの生き方なり歩調に沿うようなみなさんの文体からも、今さらに「素敵でかっこいい女性」を知るおもいである。
多久市立図書館の司書として、埋もれた古文書などをひもどき、昔の多久を知ろうと、退職後もその研究は続けられ今年3月に亡くなられた(89歳)。
地元ははじめ、日本の研究家、海外の人たちともおもてなしの交流をされている。風土と人の観点から時代の生活、文化を浮き上がらせようと古文書と向き合った一生である。
地道でたいへんな作業であろうが、受け継がれていくことこそが細川さんへの追悼でもあろう。