服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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老漁師

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詫間の漁港に透明なエビ子が干してあった。広げたシートにまんべんなくエビ子が散りばめられていた。一粒(一匹)つまんで食ってみた。身のないポリエステルの歯触りだったが、実に美味い。市販の干しエビなど遠く及ばない。一掴み、口にほうり込みたかったが、それはしない。泥棒である。コンポーズブルーのウインドブレイカーを着た180儖幣紊梁臙砲竜俿佞来た。爺ちゃんであった。干しエビを小さな熊手でかきまぜた。まんべんなく天日にさらすのだろう。爺様は「立派に描けよっですね・・」と見下ろし様に言うと小舟に乗って海へ出た。しばらくして、婆ちゃんがやってきて、念入りに干しエビを混ぜ、天日にさらし、またかき混ぜてと、干しエビから離れないからバァーちゃんが描けた。再び爺ちゃんが登場。エビ子の入ったカゴを抱えていた。婆ちゃんとは夫婦のようだ。婆ちゃんの前に足を投げ出して座り、エビ子のカゴからゴミクズを取り捨て、それは、干さずに婆ちゃんとそろって家へ帰っていった。今度は、犬を連れた別のお婆さんが来て、岸壁のブロックに座り、じっと西の海を見ているのであった。以前も同じように海を見ていて、お元気で相変わらずのようだ。その間わん公は観念したようにうずくまっているのである。婆ちゃんの日課なのであろう。ボクが漁港から帰る時先ほどの干しエビの爺様が自転車にポリタンクを乗せて走っていた。灯油なのか、軽油なのか、二人暮らしにはまちがいなさそう。