服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

tomatotiger8.sakura.ne.jp

雨漏り

気まぐれな春風の暴雨。躊躇はしたものの、気を取り直し、傘を斜に雨に挑んだ。ヒッチハイクをしていたころの自分にスポンと入り込む。アノ経験をしていなければ、この雨も”ただの雨”となにやら強気。絵画クラスの軒下で、横殴りの雨を受けK太くんが座り込んで待っていた。少年たちは濡れようが寒かろうか、屁でもない。この、無意味無意識の体感が血肉となり、意味をもつ、が、しかし、その意味を遙かに越えていくはず。K太くんも学校にいっているのかかどうかは知らないが、ここでは、寡黙に、ときに笑い、時間一杯3時間、3種類のトレーニングを自分のプログラムで自発的にやってひょうひょうと自転車で帰っていく。デッサンではきついボクも、それ以外では彼まかせである。デッサンより大事なモノをK太くんはいろいろもっているようで、それを実験的に開花さしているよう。美大にいったところで、絵はかけても、ずっと絵を愛せるモノではない。美大にいっても、三日で辞め、旅に出るくらいのいい加減さの方がイイ。現実、非現実に女性との出逢いも旅の中にある。人生を学校や親の理想に託さない時代はいい。しかし、一時期の誰にでもある反発だけでは、先は見えない。野山、小川、TVゲーム、友だちと遊ぶように、旅にはすべてがある。あまりにも国家に作られる人間が多く、疑問をもつことを否定し、単に不満としてその場をさらにあやふやにしているよう。雨漏りのする絵画クラスは喧騒の中の山の分校。