服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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ベネチオ・デル・トロ ”裸の島”に立つ

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新藤兼人監督の大ファンであるベネチオ・デル・トロさんが2012年「新藤兼人・百年の軌跡」展の広島を訪れたドキュメントを見た。
すごくおもしろかった。
なんといっても被写体であるデル・トロさんが素敵、イイのである。
気さくでかっこつけたところがない自然な感じが逆にかっこイイのである。
しかし、やはり名優のオーラはほとばしっている。
彼も「裸の島」が一番すきという。
アメリカ、ヨーロッパでも新藤作品の自主映画会を開いているという。
裸の島の舞台・撮影地、瀬戸内海の孤島”宿称(つくね)島”を訪れる。
宿称島は広島の三原市に属する。
一新藤ファンのように宿称島に立ちはしゃいでいるデルトロさん。
他の映画祭らをキャンセルして来たというのもこれが最大の目的のようだ。
撮影当時は村上さんと言う方が一人住んでいて、その人の家を「裸の島」では家族の家として使ったというが、今は荒果て無人島である。
デル・トロさんは場面をよく憶えており、現場と照らし合わせ感慨深げであった。
ボクも最近「裸の島」に行くと宣言していただけに興味深かったが、宿称島へ行くのは容易でなさそう。実際に潮の関係で小船でしか接岸できないのである。
しかしまぁ、デル・トロさんは頭がよく、気さくでおもしろい男である。
「原爆の子」にあわせ広島では原爆資料館を丹念に見て周り、アメリカ人館長に疑問、質問を投げかけていた。
かなり予備知識もあるようだったけど、「穴にもぐり、白い服を着る・・」ということをおかしく学んだよう。
翌日、再び資料館に現れたデル・トロさんは、ミュージアムショップで”白いTシャツ”を買うのであった。
とにかく、スクリーンとは別人のようにおかしく好奇心旺盛なおもしろい男である。