服部大次郎の日々雑感2024⇦2006

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お婆ちゃんの芋

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時間を早め、駅弁(エビフライカレー)を持ってpm11:30のKTXプサンへ。
隣の席に息子らしい男がお婆ちゃんを連れて来て座らせた。
息子は帰ったが、心配してか、しきりにお婆ちゃん(母親)に電話して来る。
日焼けしたシワの深い小柄なお婆ちゃんである。働き者であったのだろう。
街では余り見なくなった日焼けした顔と手のシワが苦労を物語典型的な韓国の母と云ったところだろう。
婆ちゃんの手荷物は、小さなビニール袋一つ。
息子が持たしたのか?テーブルに置いて取り出したのは、蒸かし芋だった。
小さな芋が10個ぐらい入っている。婆ちゃんのおやつなのか、昼ごはんなのか。
こちらはカレーを食べてる。そこへお婆ちゃんは、蒸かし芋を差し出して「食べろ」という。
小指ぐらいであったり、裂けていたり、出荷した後の残骸芋のようだ。
それでも芋は芋。うまい。
ばあちゃんも芋ん皮をむいてたべはじめた。
気が利かない息子か、ばあちゃんは飲み物をもってない。
ボクの水をとおもったが、口を着けた後だった。
車内販売が来ると、おばちゃんはジュースを掴んで、値段を訊いたようだったが、戻した。それを察した全席の金さんが、素早く買って、お婆ちゃんに渡した。
お婆ちゃんはうれしそうに、芋をすすめ、ジュースを飲んだ。
そして芋を食べ終わると、松尾さんがあげたあられの袋を開いて食べ、ストローでチューチュー、ジュースを飲むのであった。
窓外を指して「この辺の朝鮮人参は有名だ」とか言ってるらしい。
婆ちゃんは農業をやってるようだ。
ボクは眠っていたらしく、目覚めて隣を見ると婆ちゃんがいない。
テーブルはたたまれ、ビニール袋もない。
あの後どこかで降りたのである。
座席の真ん中にポツンと"あられ"が鎮座したように落ちていた。